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http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=181612 最終的に踊っていたい

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衣擦れを ひとつひとつ丁寧に数えていると 枯葉が低く積もった縁から うろこのまったくない胴長い生き物があらわれて やがて小さな竜巻が起こり 彼らはそよいで旅へ出た 彼らがいた場所にはツブツブとした光が落ちた

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バス停が妥当だとおじいちゃんは言った 僕は、硬そうだからやめようと言ったのだけど おじいちゃんは 豆粒みたいになってしまった 目、いっぱいのキャベツ畑 これからだって、ゆるゆると陽が落ちる かがみこまれた腰 キャベツ、笑われることには慣れている …

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春ですね そうですね 暖かくなりましたね ほら、何かの番いが 水際のほうに これは虫の寄りそうな蜜ですね 舐めてみますか 舐めてみましょうか

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身包みを剥がされた あとかたもない桑の木です

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蝿のお父さんと 蝶蝶のお母さんは 訪れた人たちに 丁寧に挨拶をしています濃い緑色の草の上に くっきりと白いゲートが立ち けれども誰もそれに気づかないので 何も始まらないまま 雑談をしたり ワインを飲んだりして過ごしたのでした 彼らの口が ときどきス…

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愛してた女に振られた トランク一つで列車に飛び乗った 傷心の旅だぜ 探しちゃいけないんだぜ 傷ついたら森だ 鬱蒼とした森だ しけた緑に飛び込むんだ 誰にも邪魔されずに孤独な俺だぜ 側に熊がいるけど孤独だぜ とてもとても愛してた もう帰れないんだ 粘着…